らくらくマクロ経済学

発行:週刊住宅新聞社

  ト ピ ッ ク ス

登場人物紹介

消費者

生産者

政府

金融機関



たまちゃん 

 
 
 マクロの家を攻略せよ。


 マクロ経済学は全体構造を把握することが非常に重要です。各論の有機的な関連性をマスターしよう。

 

 
 

 お知らせ −名称の変更

「マネーストック」の名称について
 マネーストックとは、従来、「マネーサプライ」と呼ばれていた通貨の総量(貨幣供給量)と同義です。今般、統計の見直しが行われ海外の例に倣って呼び方も変更されました。
また、変更点としてはM1の範囲がゆうちょ銀行を含めすべての預金取扱金融機関に拡張されました(郵政民営化に伴って「国内銀行」になり、他の銀行と区別がなくなったためです)。

 


読者からの質問箱

 質 問   回  答

【質問】

 マクロ経済学において、総供給Y(S)=C+Sで定義されています。先生の入門書に記載の通り「消費された分+消費されなかた分」との記載があり理解できますが、消費されなかった分は、生産者の在庫として残り、これが貯蓄(S)になるとイメージできません。
何故、在庫=貯蓄なのでしょうか?また、私の考え方は間違っているでしょうか?(2010年1月)

【回答】

 まず、ご質問にあった、在庫=貯蓄は誤りです。
 貯蓄(S)は、受け取った所得のうち消費されなかった分であり、この分は金融機関などにあり、やがて融資を受けたい企業などに貸し出され、それが投資(I)になるでしょう。
つまり、消費(C)された分はそのまま経済を大きくさせますが、残りの消費されなかった分の貯蓄(S)はこれから経済を大きくさせる余力を表わしています。そしてそれが投資(I)に回ると、その分だけまた経済が大きくなりますが、それ以上は大きくならないので、貯蓄=投資の状態が経済が均衡したと言います。
 一方、在庫というのは投資の一種です。よく在庫投資という言葉でも説明させます。
在庫投資は短期投資で、長期投資には設備投資があります。
企業が、金融機関から融資を受けてそれを在庫投資に利用する場合もあります。
 まとめると、貯蓄(S)は供給サイドの話(総供給=消費+貯蓄)で在庫投資(I)は需要サイドの話(総需要=消費+投資)ですので区別しなければなりません。
どうぞがんばってください。ご健闘をお祈りします。

 

 質問 3 
 P222 固定相場制において資本移動がないのに、なぜ国際収支の赤字は貨幣供給の流出(国際収支の黒字は貨幣供給の流入)を招くのでしょうか?
 質問 4 
P135 投資(I)、政府支出(G)で2象限右シフト(反転して左シフト)は理解できるのですが、 国民所得漏出原因の税金(T)を増税した場合、4象限の貯蓄関数はどのようにシフトするのでしょうか?
 質問 5 
 IS曲線、LM曲線の右シフトの要因
 質問 6
@p140によると金融緩和政策を実施すると、M/P=L1+L2 のMが増大するので、LM曲線は右シフトします。
A@とは場面が異なりますが、貨幣需要が増大するときは、利子率が上がり投資が減少し、国民所得は小さくなるので、LM曲線は左シフトすると思います。

@とAの結論は正しいと思います。
ですが@とAのケースについて整合的に自分の中で理解できません。
なぜかというと、Aにおいて、貨幣需要が増大とはM/P=L1+L2 の右辺の貨幣需要Lが増大すると思うのです。すると、左辺のMが増大(又はP下落)すると思います。
ということは、@と同じメカニズムで、LMは右シフトする結果になってしまします。ここは、LMは左シフトする結論となるはずと思います。

Aの考え方は、どこが間違ってますでしょうか?

 

 

らくらく経済学入門の正誤表について

 

 


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